Apple以外でのiPhoneの修理にご注意を〜エラー５３問題〜
iPhoneに限らず、スマホユーザーの多くが一度は修理の経験があるのではないでしょうか？iPhoneに関して言えば正規の修理以外でも沢山の修理業者がありますが、安さだけにつられて修理をしてしまうと思わぬ落とし穴がある事があります。
私も昨年の１２月ごろ出張先でiPhone6をアスファルトの道路に落としてしまい、ディスプレイとホームボタンが割れてしまいました。小さな町でしたので近くにAppleの正規代理店などはありませんでしたが、たまたま駅前で「iPhone格安修理」の看板を見つけたため、入ってみました。店員の方によるとAppleで修理や本体交換するとおそらく３００００円以上、そのお店だと１００００円で、しかも当日中に直すことができるとのことでした。
すでに補償期間も満了しており、あと数ヶ月で携帯キャリアとの２年契約も終わる状況でしたので、１００００円で済むならばと思い修理をお願いしました。２時間ほど経ってから再度訪れてみると、受け付けた時とは違う方が対応してくれましたが、なかなか修理が終わりません。また外で待っていようかなと考え始めた頃、修理担当者と思しき男性が現れ、「iPhoneが使用不能になってしまった」という旨を告げられました。
状況が飲み込めず預けていたiPhoneを見てみたところ、損傷は直っているものの、画面上にはiTunesとケーブルのマークが表示されており、何を押しても反応しません。通常であればそのままPCにつないでiPhoneを復元すれば起動できるようですが、すでにそれは試しており、何度やってもこの画面になってしまうということでした。そのままでは解決しそうになかったので、Appleのサポートセンターに電話し、状況を説明すると「５３というエラーではありませんか？」とのこと。店員の方に確認すると確かに「不明なエラー（５３）」というものがPCにつないだ際に出ていました。
Appleの方の説明を要約すると、指紋認証（Touch ID）機能を搭載したiPhoneでは、起動の際にマザーボードに記録されている個体情報とTouch IDに登録されている個体情報の間で整合性をチェックするプロセスがあるのだそうです。
非正規修理店でホームボタンを交換してしまうと、その整合性が取れなくなり、iPhoneが起動できなくなる可能性があり、そうなってしまった場合、本体交換が必要になるとのことでした。
幸いにも大事なデータは事前にバックアップを取っており、またその修理店が本体交換にかかる料金を全額負担してくださるということで、後日Appleで本体交換をしてことなきを得ましたが、運が悪ければiPhoneが全く使えなくなり修理も不可能という状況に陥った可能性もありました。
すでにiPhoneユーザーの方、これからiPhoneに乗り換えようと考えている方も、修理の際はまずサポートセンターにてしっかり確認した上で、自分の責任のもとに正規または非正規の修理を選択されることをおすすめします。
また、なにがあるのかわからないので、バックアップは絶対にとっておきましょう。
